皆様、おはようございます、こんにちは、こんばんは。
秋が一番有能な季節だと思います、とある人間です。
「消防団」という組織を知っていますか?
いきなり家に入団の勧誘が来た人もいるのではないでしょうか?
かくいう私も大学生の頃に入り(入らせれて)、活動していました。
そこで今回は、実際に入団していた私の体験をベースにメリットとデメリットを解説していきたいと思います。
- 「消防団」の概要
- 筆者の体験ベースのメリットデメリット
- 結論、入らない方がいい
それではよろしくお願いいたします。
消防団とは
消防団は、原則その地域に住まう住民によって構成された有志による団体です。
総務省消防庁のホームページには次のように説明されています。
消防団は市町村の非常備の消防機関であり、その構成員である消防団員は他の本業を持ちながら、権限と責任を有する非常勤特別職の地方公務員として、「自らの地域は自ら守る」という精神に基づき、消防防災活動を行っています。
出典:消防庁ホームページ(http://www.fdma.go.jp/)
まあ早い話が、本業が空いてるときに活動する消防組織です。
基本的に自分の住まう地区の団に入り、他の団と合同で活動したりもします。
- 火災発生時の初期消火
- 地震や洪水時の救助救出活動や、避難誘導など非常時の活動
- 操法大会への出場やそれに向けた練習
- 年末等で行われる夜警(消防車がカンカン鳴ってるのを聞いたことがある人もいるんじゃないでしょうか?)
では代表的なものを詳しく見てみましょう。
主な活動
消火活動
消防団で一番イメージしやすいのはやはりこれでしょう。
防災無線や専用のメールを参考に現場に駆け付け消火活動をします。(大概本家消防隊より早く着きます)
出動エリアは決まっており、自分の担当地区であれば出動します。
大規模災害時の救助や救援活動
地震や台風、土砂災害に火山の噴火など日本は自然災害大国と言っても過言ではありません。
そういったときに、住民の避難の誘導や、土砂の除去などの救援活動を行います。
このあたりの活動は意義があると言えますね。
操法訓練・大会
年一や隔年で「操法」と呼ばれる消火活動の一連の流れを演技化したものを見せることになります。武道で言うところの「型」ですね。
その地域の団が一堂に会し優勝を争うため、団の中にはそらもうガッチガチに取り組んでいるところもあります。
優勝すると今度は別の地域の優勝団と競い、最終的に全国大会まで駒を進めることになります。
訓練その他の活動
地域によって頻度は変わるかと思いますが定期的にいろんな訓練が行われます。
- 機械器具や消防車の点検
- 消防水利(火事の時に使う水道)の水がきちんと出るかの確認
- 消防車で担当地区をカンカン鳴らしながらぐるぐる回る夜警
報酬
この消防団、扱いとしては上で述べたように非常勤特別職の地方公務員になるので多少ですが報酬も出ます。
代表的なものをいくつか見てみましょう。
出動報酬
災害に関する出動で平均8,000円、災害以外の事由で平均4,000円程度です。
年間報酬
全階級の平均で50,000円程度。
なんか説明短くね?
何故急にこんな他人事みたいに簡素になったかというと、私自身この報酬を直接受け取ったことがないからです。
今は個々の口座への振り込みに変わってるっぽいですが、私がいた当時はこれらの報酬は全て部に集められて、飯代等に消えていました。
なので厳密に総額いくら貰ってたかよくわからないんですよねぇ。すみません。
退職報償金
こちらは消防庁のページにわかりやすい表があったのでそちらを引用させていただきます。
出典:「報酬・手当について」(消防庁)(https://www.fdma.go.jp/relocation/syobodan/welcome/pay/)
まとまった額なので、これを貰った人は旅行とかに行くことも多いようですね。
因みに私が貰った報酬は全て株の投資資金になりました。
メリット・デメリット
さてここからは、私の経験をベースに消防団に入ることのメリットとデメリットを解説していきたいと思います。
先に書いておきますが、残念ながら圧倒的にデメリットの方が多いです。
メリット
消防団に入るメリットは次の通りです。
それでは見ていきましょう。
地域に貢献出来る
実際に消火活動や救援活動に従事する訳なので、貢献してる感はまあまあ味わえます。
私も火事が起きた際、炎の目の前でホースを構えて消火活動したこともあります。
そしてやっとこさ火事が片付いた後の達成感は、それなりにはありました。
そういうあたりはメリットかなと。
知り合いが増える
消防に入らなければ関わることもなかったろうな、という人と知り合いになれます。
デメリット
続いてデメリットは次の通りです。
それでは見ていきましょう。
操法訓練が負担
活動の1つである操法大会と訓練、これまじで負担です。
大会のおおよそ2~3か月前くらいから練習が始まります。
はい、仕事終わりや休日にです。
いやーキツイでしょ。(IKZE画像略)
団によっては練習後に毎回飲み会してる所もあるとかないとか…。
いちいち拘束時間が長い
時間を大事にしている人にとって非常に深刻なデメリットです。
何かしらのイベントがあったとき集合時間は無駄に早く、それが終われば飲み会が始まり…とにかく拘束時間が長いです。
酒が飲めないと地獄
集まるたびに飲み会が高確率で始まるので酒が飲めないと、ただただおっさんの自慢話や、酔っ払いの面倒くさいノリに付き合わされる羽目になります。
一応私は酒は飲めました。ですが友達との飲みが楽しいのであって…相手はおっさんですからね…。
年末の夜警は虚無
年末に担当地区を消防車でぐるぐるまわるこの夜警。
これまでのデメリットを複合させたようなイベントです。
消防車で回るのも1時間に1回くらいなので、それ以外は消防機庫で待機です。
そのとき、もちろん上の世代の人らは酒をかっくらっているのでそれにも付き合わされます。
繰り返しますが年末にですからね。うーんこの。
筆者の意見
メリット・デメリット比較してみてどうでしょう?入りたくなりました?
とてもじゃないけど是非入ってみてください!とは言えませんね…。
私も自分の意志で入りたくて入った訳ではないのでかなり苦痛でした。
しかし他方で、消防団自体が無くなった方がいいとは考えていません。
地域に必要な組織ではある
例えば火事の時に地元住民が初期消火を行えるのは被害拡大防止の観点から見てかなり意味があることだと思います。
また人間関係がどんどん希薄化する現代社会の中では、孤独を防止している側面もあるかもしれません。
ただそれらを消し去るほどのデメリットがそびえたっているので、どうにか消防団の在り方や活動の改革が行われればいいなと個人的には感じております。
私は全くおすすめしませんが、もし入りたいという方は下のリンクから各自治体に問い合わせてみてください。
まとめ
今回は消防団に入団することのメリット・デメリットを解説しました。
消防団は以下のような組織です。
消防団に入るメリットは以下の通りです。
デメリットは以下の通りです。
以上を踏まえ、筆者は入団を全くオススメしません。
消防団に入ることはすなわち、人生において自分の限られた時間の一部を差し出す行為に他なりません。
決して安易な気持ちで入団してはいけないですよ。
それでは今回はこのあたりで。
また次回の記事でお会いしましょう。
グッドラック👍